三重県伊賀市別府690-1

【終了しました】第126回愛農大学講座〔2022年8月22日~25日〕

 

 

 

コロナにより、オンラインで開催されていた愛農大学講座が
3泊4日のリアルで今年、復活します。

 

 

 

 


 

 

 

― 農で生きるヒントや出会いがたくさん詰まった3泊4日の講座です ―

 

 

   ほんらい農業とはもっともシンプルでおもしろい仕事

 

   私たちは種をまき、自然にゆだね、その生命の営みを楽しんで、

 

   そこから恵みを分けてもらうだけ

 

   一方で農業は苦しく、難しいイメージを持たれることも・・・

 

   古い農業に帰るのではなく、自然体で生きることのできる

 

   シンプルで懐かしい、ほんらいの農業に、私たちは向かっていきたい

 

   そんな想いを抱きながらさまざまな形で

 

   農に携わる個性あふれる講師たちと

 

   4日間を過ごしませんか?

 

 

 

〈概要〉

 

  ● 日程: 2022年8月22日(月)~25日(木)

   ※全日程参加を原則としています。事情により外泊、欠食せざるを得ない方はご相談ください

 

  ● 会場: 愛農学園(三重県伊賀市別府690)

 

  ● 参加費: 一般45,000円 / 愛農会員40,000円 / 学生35,000円

      ※ 3泊の宿泊費、7食の食事代込み

      ※ 会員価格の対象は個人会員・家族会員・団体会員の方です。

      ※ 入会後すぐに会員として講座にお申込みいただくこともできます

        (年会費個人会員15,000円、家族・団体会員25,000円:会員申込フォームはこちら)

 

  ● 定員: 20名

 

  ● 宿泊: 愛農内の宿泊施設(男女別の相部屋)

 

  ● 申込締め切り日: 募集締め切りました【8/10(水)】

 

  ● お申し込み方法: こちらのフォームよりお申し込み下さい

 

  ● お問い合わせ: 愛農会

                (電話:0595-52-0108 / メール: honbu@ainou.or.jp)

 

 

  ※ お申込みに際しての注意事項

    ・先着順で受付させていただきます

    ・お申込後、1週間以内に事務局から参加費のお支払い方法等についてご案内いたします

愛農大学講座プログラム2022.7.14

  ※プログラムは予告無しに変更する場合がございます。

 

 

 

〈 講師紹介 〉

 

〇飯尾裕光(いいお ひろみつ)さん

 

担当:1日目午後の部(講話)、2日目鶏の解体、3日目午前の部(講話)、4日目午前の部(講話)

飯尾裕光さん 写真

 

1975年生まれ。愛知県津島市「自然食品・天然雑貨のお店 株式会社りんねしゃ(1979年創業)」の2代目として日本の有機農業自然食運動の変遷を、幼少期から体験し、里山の農と食と暮らしに魅了される。

 

家業に従事しながら、別事業として2006年にオーガニックカフェを創業し、2014年より都市近郊型体験農園を運営、事業の拡大を機に2020年農業法人「株式会社みんパタプロジェクト」設立。

 

また、2008年から北海道紋別郡滝上町で多面的農業を学ぶ循環型農場を設立し、愛知と北海道の二拠点で、農場運営とアウトドアフィールドでの食と農に関わるアグリビジネスを展開。有機農業家として、里山経済学、里山畜養、CSA(Community Supported Agriculture)、農福連携事業などの研究家としても活動し、CSA研究所を開設。

これらの活動を行いながら、地域循環型農業と市場形成の実践を念頭に置いた「暮らしの朝市(旧てづくり朝市)実行委員会」(2011年)を夫婦で設立、現在、県内で月8回程度の朝市を定期開催している、朝市運営の専門家でもある。

 

 

〇藤原明生(ふじわら あきお)さん

 

担当:2日目早朝講話、2日目午前の部(講話)

明生さん

 

1982年生まれ、愛農高校卒業。京都府伊根町にて農業(やさいや土の子)を営む。

生物が共存しながら生産性をあげる。植物、動物、昆虫、微生物のバランスがとれた

“畑の森”ができることをイメージして、待つ栽培を実践している。

 

子どもからお父ちゃんの家は畑だと思われるくらい毎日畑にいる。

 

 

〇エップ・レイモンド・ロイさん

 

担当:2日目午前の部(講話)

エップレイモンドさん写真

 

アメリカ・ネブラスカ州出身。

大学生の時、大規模農業が社会や環境に与える影響に疑問を持ち平和学を学ぶためカナダへ。

地域に根ざしたパン屋を仲間と開設したり、CSA(地域で支え合う農業)の立ち上げに関わる。

1994年、結婚しネブラスカの実家で有機農業に取り組む。

1995年、日本の教会の仲間とCSA農場メノビレッジ長沼を設立。

現在お米3ha、小麦2ha、菜種1〜2haのほか、ソバ・大豆・野菜・羊40数頭、牛1頭を育てている。

 

 

〇小山萌愛(こやま もえ)さん

 

担当:2日目午後の部(講話) ※写真左が小山萌愛さん

小山萌愛さん写真2

 

大阪府生まれ。ぼちぼちマイペースが取り柄。農村リーダー育成専門学校アジア学院卒業。

三重県伊賀市に移住し、夫と出会い、ぐるり農園を始める。お米や旬の野菜を栽培。

 

マルシェやイベントを通して、人との交流がエネルギーの源。

出荷先でもある八百屋兼自然食品店“土の香市場ハラペコあおむし”にて接客などにも関わる。

 

 

〇添田潤(そえだ じゅん)さん

 

担当:3日目早朝講話、3日目午前の部(講話)

添田潤さん 写真2

 

愛農高校31期生。32期生の妻と舞鶴西方寺に移住し20年になろうとしている。

 

小学生の頃の夢は環境問題を解決する研究者になりたかった。
そこから農業に出会い愛農高校に入学。卒業後茨城県の有機農場で3年間働き有機農業や自然農法に疑問を感じる。
25歳で愛農高校卒業生パートナーの実家の近所で新規就農する。
新規就農者達と共に株式会社の設立。京野菜の万願寺あまとうの協議会長を務め、新規就農者と共に生き残るための活動をしている。

 

 

〇山本和宏(やまもと かずひろ)さん

 

担当:3日目午前の部(フィールドワーク)

山本さん写真2

 

1945年山形朝日町の農家に生まれる。

愛農学園農業高等学校、東京農業大学畜産学科に学び、1973年愛農会の職員となる。

2018年愛農高校に転職し今に至る。

高校では養鶏部主任として勤務している。

 

 

〇岡田桂織(おかだ かおり)さん

 

担当:3日目午後の部(講話)

岡田香さん写真

 

三重県生まれ。出張料理教室『桂樹庵』を展開。

作る料理は伝統製法で作られた調味料を使った穀物菜食。

私は何でも食べる野菜系雑食人。『こだわるけれど、囚われない!』が信条。

 

最近はお茶と藍と親しくしています。→https://youtu.be/8d7HX-Fbyb4

 

 

〇奥田美和子(おくだ みわこ)さん

 

担当:3日目午後の部(講話)

奥田美和子さん写真 はらぺこ2

 

1947年生まれ、6歳の時に愛農会に両親が出会い、
その精神で生きてきたことから74歳の現在まで愛農のつながりの中で生きてきた。

農業をめざす方々の就農相談や、有機農家の販路の応援のための活動として自然食品「ハラペコあおむし」「ハラペコ里の市」の運営にかかわっています。

 

〇奥田信夫(おくだ のぶお)さん

 

担当:4日目早朝講話

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1964年愛農高校に 1 期生として入学。卒業後 1 年間スイスで農家実習。

1970 年明治大学農学部入学。1974年京都大学大学院農業研究科修士課程入学。

1978年明治大学農学部講師。1985年より愛農高校に赴任。農場長・教頭として有機農法による野菜作り、学校全体の有機農場化に尽力。初代熊本有機農業研究会の事務局長。

2008年から退職する2012年3月まで愛農高校校長を務めた。その後非常勤講師として10年間「有機農業」を担当。本年3月退職。

退職後は村里で小農を営む。

 

 

 

〈 プログラム紹介 〉

 

-1日目 8月22日(月)

午後の部:飯尾裕光「カッパの里山経済学」~カッパの視線で捉え直す自然と農~

CSA(地域で支えてる農業)という考え方からASC(農業が地域を支える)という考え方への転換。

地域における農の役割が如何に多様で、豊かにするのかを考えることで、「農こそ人間生活の根底」という意味を具体的に伝える。

農的な生き方を原体験に持つことの大切さ、そのための教育や環境作りなどの楽しさが、豊かな人生の基盤になるという事。

 

 

―2日目 8月23日(火)

早朝講話:藤原明生「未来へと続く自分のRoots」

自分はなぜ農業をするのかを、いま一度考えるきっかけにしてほしい

 

午前の部:藤原明生「いのちやどる種をつなぐ」

農業は十人十色。なぜ無肥料?なぜ多品目?なぜ種とりするの?

その意味の先には具現化されていく畑がある。就農13年で視えてきたもの。

この農業スタイルは自分自身が素直な気持ちを具現化した結果である。

苦難もあったが自身と向き合いながら進んだら道は開けた。

素直に生きてほしいし自分自身の素直なきもちを育んでいってほしい。

 

午前の部:エップ・レイモンド・ロイ「大地再生農業の理論と実践」

植物の根や小動物、微生物や菌の創り出す土の中の世界の素晴らしさは、ヒトが機械や施肥で造れるものとは比べようもありません。群れで移動する草食動物は、実は緑の草原を育むために欠かせない存在であることがわかってきているように、森でも畑の土の中でも、いのちの世界は競争でも奪い合いでもなく、自らを差し出し分かち合う世界でした。

その自然界の仕組みを見習ったのが、リジェネラティブ・アグリカルチャー(大地再生農業)です。

 

特徴は、土をかき乱さない・土を覆う・多様性を高める・土の中に「生きた根」を保つ・動物を組み込む、の五つです。三年前からこの農法に転換し、土を極力耕さず、ヒツジの放牧を輪作体系に加えながら小麦や菜種を無肥料で育ててきたメノビレッジの実践をお話しします。

この実践を通して、いのちの働きあう世界にヒトも一役買うことができることを知りました。すべてのいのちが支え合いながら生きることを真ん中に据えた経済のあり方や社会づくりもきっと可能なのだという希望と歓びを感じています。

 

わたしたちを取り囲むいのちとともに生きる暮らしに還り、それを土台にして対話や学びや協同労働の輪を育むことができれば、信頼と安心の輪が広がっていくでしょう。そんな思いで取り組んでいる様々な試みも紹介します。

 

午後の部:小山萌愛「小さく楽しい農業」~就農7年、地域とのつながりの中で~

非農家でも農業できるの?農業って大変なように見えるけど?どうやって始めたの?

など、参加する方々の疑問にお応えする形で、お話します。

やり方次第で楽しい農業、暮らしができる!?
伊賀・名張という小さな地域で暮らしている心地よさや楽しさ、課題など、

ありのままを伝えます。

 

午後の部:飯尾裕光 鶏の解体と肉料理~いのちをおいしくいただく~

 

 

―3日目 8月24日(水)

早朝講話:添田潤「愛農精神とは」

キリスト教って~???
どんな宗教??

超短時間でド直球で伝えていきたいと思います。

 

午前の部:添田潤「農業技術」~すべては基本から~

農業生産におけるもっとも重要なことは基本技術です。

水、二酸化炭素、光、養分しっかりとした基本技術がなければ生産は不安定になります。

基本があれば自然農法も有機農業も様々な農法に転換応用可能です。

 

午前の部:山本和宏 フィールドワーク~愛農学園農場にて~

農場の概要⇒ https://ainogakuen.ed.jp/about/farm/

 

講座期間中に、上記の農場において「フィールドワーク」を行います。

高校農場の面積は6haほどですが、この中に野菜、果樹、作物、酪農、養豚、養鶏といった

6部門があって、教職員・生徒が農業に取り組んでいます。

1年次には各部門持ち回りで体験実習を行っていますが、2年次よりは1部門を選択して

卒業までその部門を中心に実習を行いながら経営計画とテーマを定めてのプロジェクト研究を行っています。

 

1970年ごろに創設者・小谷純一によって提唱された有機農業ですが、

農場全体として有機農業に転換することができませんでした。耕種部門については紆余曲折を経て、1990年ごろにようやく有機農業が定着しました。

プロの農家の視点で見るといろんな課題が見えてくると思いますが、試行錯誤を続けてきた各部門の取り組みを通じて学ぶことも少なくないと確信しています。

参加を予定している皆様には、この農場の営みについての疑問やご意見などありましたら、

事前にお知らせいただければ、担当する職員と共に現場を見ながらお互い学ぶことができると思います。

 

午後の部:岡田桂織「いのちと健康をはぐくむ食」

古くて新しい食材『雑穀』

『雑穀』を炊いて食べてみよう!ヒエときびを炊いておやつを作ります。

そして、食の陰陽の話、塩の話。

 

食べるもので体と心は作られる?

野菜を食べるのが良い事で、肉を食べるのは悪なのか?『人に良い』と書いて食。人に良い食とは何だろう?

食のバリアフリーを考えてみませんか。

 

午後の部:奥田美和子「農業と平和」~人生のゴールドメダル~

自然の営みを無視して暮らしてきたつけが、いろんなところで限界を迎えて噴出していることを痛感していること、

どうしたら自然に沿った暮らしに戻れるのか一緒に考えましょう。

 

―4日目 8月25日(木)

早朝講話:奥田信夫「講座を出て里の守り人となろう」

※準備中

 

午前の部:飯尾裕光「ふるさとへの農的遡上」~本能的自然回帰と原体験~

地域に根差した農業は、本来、とても簡単で、もっと楽しく、そして、

自然のいとなみと人間の暮らしが共存するために必要な機能を内包しています。

しかしながら農業の近代化に伴い、農業の持つ機能の、ほんの一部である生産機能だけを切り取って

産業化を進めてきた結果、いつの間にか、その本来の農業に埋め込まれた、生産以外の重要な多機能性を

埋没させてしまったといえます。

 

しかし、今、新しい時代の流れの中で、農業の持つ多面的な機能に注目が集まり、

多くの若者たちによって「里山」「農的暮らし」「持続可能な社会」「自然な生き方」などのキーワードを軸に、

農の持つコミュニティーを支える力に期待する新しいムーブメントが起こりつつあるのは、

だれもが感じていることでしょう。

農業が持っている、地域に根差した本来の価値と機能を繋げ、活用した、新しく、

その一方で懐かしくもある暮らしが、里山(故郷)にはあると信じて、さまざまな取り組みが加速しています。

 

そこで、今時代に必要な新しい里山農業の価値や可能性、そして何よりも、

若者の自然に帰ろうとする本能的な欲求にこたえられる教育や学びを、どのように提供しうるのかを議論し、

農的原体験を燃す若者を育てる大切さについて皆さんとワークショップ形式で意見交換を行います。